こんにちは、ヨシヒコです。
写真を撮っていて、こんなことで困ったことはありませんか?
「あれ?オートで撮ったけど写真が暗いなあ・・」
「撮るたびに明るくなったり暗くなったりしちゃう・・」
こういうときに使うのが露出補正です。露出補正は、カメラが自動で決めた明るさを、自分で明るく(プラス)、または暗く(マイナス)調整する機能です。
カメラは画面全体を中くらいの明るさにしようとするので、白っぽいものが多い場面では暗く、黒っぽいものが多い場面では明るく写りがちです。なので、白っぽいものが多いときはプラス、黒っぽいものが多いときはマイナスに補正するのが基本になります。
この記事では、露出補正の仕組みと使えるモード、カメラが明るさを間違える理由、白い服と黒い服を撮り比べた写真、写真館で撮っている僕の露出補正の使い方を紹介します。
露出補正とは
カメラの撮影モードには、オート・プログラムオート・絞り優先モード・シャッタースピード優先モード・マニュアルといったモードがあります。
写真の明るさは露出によって決まるのですが、露出というのは絞り・シャッタースピード・ISO感度という3つの要素によって変わります。マニュアルモード以外は、カメラが自動で露出を決めるようになっています。さらにプログラムオート、絞り優先モード、シャッタースピード優先モードでは、カメラが決めた露出に人間側が補正をかけられるようになっています。
カメラが自動で決めた露出が暗いと感じれば+に補正して明るく、明るすぎると感じれば−に補正して暗く調整するといったイメージです。このようにカメラが決めた露出を手動で調整できる機能を露出補正機能といいます。
露出補正が使えるモード
どのモードで露出補正が使えるかは、カメラによって違います。たとえばキヤノンのEOS R6 Vの説明書では、静止画で露出補正ができるモードとして、Fv(フレキシブル優先AE)・P(プログラムオート)・Tv(シャッタースピード優先)・Av(絞り優先)・Mが挙げられています。M(マニュアル)は、ISO感度をオートにしているときの露出補正として説明されています。
全部をカメラにまかせるオートのモードでは使えない機種もあります。オートで撮っていて明るさを変えたいときは、露出補正が使えるモードに切り替えてみてください。どのモードで使えるかは、使っているカメラの説明書で確認できます。
操作方法もカメラによって違いますが、どのカメラもそんなに難しい操作にはなっていないと思います(ダイヤルを回すだけとか、どこかのボタンを押しながらダイヤルを回すとかそんな感じです)。
標準露出と適正露出
露出補正の話でよく出てくる言葉に、標準露出と適正露出があります。
ニコンの解説では、カメラが自動で決める露出が「標準露出」、撮る人がちょうどいいと思う明るさが「適正露出」で、標準露出=適正露出ではない、と説明されています。
カメラが出した標準露出を、自分の思う適正露出に近づけるのが露出補正、ということですね。
露出補正ってどういう時に使うの?
露出補正をどういう時に使うかというと、プログラムオート、絞り優先モード、シャッタースピード優先モードで撮影してみて、明るさを変えたいなと思った時に+や−へ補正する、ただそれだけです。
多分、明るさを変えたい時って2つのパターンじゃないかと思います。
- カメラが決めた明るさで撮れているけど、写真の表現としてもっと明るく(もしくは暗く)したい
- そもそもカメラが決めた明るさが合っていない(明るすぎる、もしくは暗すぎる)
1はそれぞれ撮る人が「明るい写真が好き」とか「これは暗い写真にしたい」とかの趣向や表現がありますので、補正が必要なのは分かりますよね。
でも2の、そもそもカメラの自動露出が間違ってしまうことってあるの?と思うかもしれません。これだけテクノロジーが進んだ現代なら、どんな場面でも自動で適正な明るさにできるんじゃないかな・・と思ってしまいます。しかしカメラには苦手なシチュエーションがあるのです。
カメラが明るさを間違える理由
カメラは、写すものの色を見て明るさを決めているわけではありません。写すものから反射してくる光の量を測って明るさを決めています。
パナソニックの解説では、カメラの露出計や自動露出は、画面の中の反射率18%の部分が18%として写る露出(標準露出)をもとに動くと説明されています。人の肌や、景色などの日常的な被写体の平均的な反射率がおよそ18%とされているからだそうです。
つまりカメラは、何を撮っても画面を中くらいの明るさ(反射率18%のグレー)にしようとするんですね。そのため、画面に多い色によって次のようにずれます。

僕は過去に数万枚の写真を撮ってきた経験から、カメラが苦手な場面は次の2つじゃないかと思っています。
- 被写体が白い(もしくは黒い)場合
- 画面の中に明るい所と暗い所を一緒に撮る場合
被写体が白い(もしくは黒い)場合
被写体の色が白(もしくは黒)の場合、これもカメラは苦手ですね。なぜならカメラは、明るすぎて白くなっているのか、そもそも白い色なのか判別できないからです。そのため白い色のものは「明るすぎる!」と判断して、露出を自動で下げてしまいます。
下の写真を見てください。白い被写体を様々な露出補正で撮ったものです。それぞれの数値が露出補正の値なのですが、補正なし(0)の写真でもかなり暗いのがわかります。

これだと+2くらいまで補正してあげないと適正になりませんね。
同じように黒いものは「暗すぎる!」と判断して、露出を必要以上に上げてしまいます。黒い被写体も露出補正を変えながら撮ってみました(カメラの設定は先程と同じです)。

今度は白い被写体の時とは逆に、補正なし(0)だと明るすぎるのが分かります。−1か−2あたりがちょうど良いかもしれません。
つまり、カメラって色の認識はできていないんですね。そもそも色によって光の反射率が違うので、光の量を測っているカメラからしたら無理もない話かもしれません。
これは白と黒だけの話ではありません。画面に入る色によって、カメラはいつも少しずつ明るさを間違えます。なので僕は撮るとき、常に画面の中の色を意識しています。
明るい所と暗い所を一緒に撮る場合
外で逆光で撮るケースとか、室内で窓の外も一緒に撮るケースとか、他にも色々ありますよね。
明るいところに露出を合わせると暗い部分は黒くなるし、逆にすると明るい部分が白飛びするし、自動じゃなくても難しいケースです。
カメラの測光モードの設定(カメラはレンズを通して光の量を測っていますが、画面の全体から測ったり、中央部分を重点的に測ったり、スポット的に測ったりと色々な設定があります)によっても結果は変わってきます。
露出補正によってある程度変えることはできますが、明るいところと暗いところの両方をちょうどいい明るさにするのはなかなか難しいです。明るい方に露出を合わせて暗い所にストロボを使うか、HDR合成を使うか、明るい方に露出を合わせて撮って後で暗い部分のシャドウ値を上げてあげるとか、そういう事も必要かもです。
逆光で暗くなったときの対処は逆光で写真が暗いときの記事にまとめています。
写真館で撮っている僕の露出補正の使い方
僕が露出補正を使うのは、絞り優先やシャッタースピード優先で撮っているときです。だいたいスナップ写真を撮っているときですね。
使い方は、画面の中に入るものの色を見ながら補正を変える、というものです。
- 反射率が高い色(白っぽい・明るい色)が多いときは、カメラが露出を適正より抑えがちなので、プラス方向に補正する
- 反射率が低い色(黒っぽい・暗い色)が多いときは、マイナス方向に補正する
一方、写真館のスタジオで撮るときは、マニュアル露出で撮っています。なので明るさを変えたいときは、露出補正ではなく、ストロボの出力を変えるか、絞りで調節しています。
露出補正を使うときの注意
撮り終わったら0に戻す
キヤノンの説明書では、設定した補正量は電源を切っても記憶されていると書かれています。
白いものを撮るためにプラスにしたまま次の場面を撮ると、今度は明るすぎる写真になってしまいます。補正が終わったら0に戻すクセをつけておくと安心です。
白飛び・黒つぶれに気をつける
プラスに補正しすぎると明るい部分が白飛びし、マイナスに補正しすぎると暗い部分が黒くつぶれます。撮ったらモニターで確認して、外でモニターが見にくいときはヒストグラムも参考にしてみてください。
まとめ
露出補正について、まとめます。
- 露出補正は、カメラが自動で決めた明るさを、自分で明るく(プラス)・暗く(マイナス)調整する機能
- 使えるのは主にプログラムオート、絞り優先モード、シャッタースピード優先モード。マニュアルでもISOオートのときに使える機種がある(使えるモードは機種で違う)
- カメラは画面を中くらいの明るさ(反射率18%のグレー)にしようとするので、白っぽいものが多いと暗く、黒っぽいものが多いと明るく写る
- 白っぽいものが多いときはプラス、黒っぽいものが多いときはマイナスに補正する
- 明るい所と暗い所が混在する場面は、露出補正だけでは難しいこともある
- 補正量は電源を切っても残ることがあるので、撮り終わったら0に戻す
カメラが苦手なシチュエーションを知っていれば、撮ってみる前にあらかじめ補正をかけたりと手間が省けることにもなります。露出補正は非常に便利な機能なので、どんどん使ってみましょう。参考になれば嬉しいです。
出典・確認情報
2026年10月5日に、次の公式情報を確認しました。
白い服と黒い服の写真は僕が撮ったものです。露出補正の使い方は、写真館で撮影している僕の経験です(2026年10月)。図の色の見本は仕組みのイメージで、写真の作例ではありません。
