【カメラの基礎】絞りを知ることは上達するために必須!

写真技法

こんにちは、ヨシヒコです。

スマホと比べて一眼で撮るメリットの一つがボケを演出できることじゃないでしょうか。

ボケ具合をコントロールするにあたってレンズの絞りというのは非常に重要な役割を果たしています。

また絞りの設定で光の光芒(光条)を出したりすることも可能です。

絞りは基礎的な知識でもありますし、写真の表現の幅をグッと広げることができるのでぜひ頭に入れておきたいところです。

また、絞りは露出を決定する3つの要素の1つでもあります。

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今回はそんなカメラにおいて非常に重要な「絞り」についてまとめたいと思います。

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絞りとは?


絞りはカメラにおいて光の量を調節するために光の通り道に設置してある可変式の機構です。

複数の金属板(絞り羽根)を組み合わせて光が通る穴の大きさを調節しています。


絞り自体はカメラ本体側ではなくレンズユニット側に付いていますが、現在のカメラの多くがカメラ本体側で絞り値を操作するようになっています。

人間の目も暗い所では瞳孔が開いたり、明るい所では小さくなったりしますよね。

そうやって光の量を調整しているのと同じように、カメラでも絞り穴を大きくしたり小さくしたりして光の量を調整しています。

絞り値(f値)って何?


絞り値は絞りの穴の大きさを表した数値です。

f1.4とかf8という書き方をしますが数字が小さいほど穴の大きさは大きくなり、数字が大きいほど穴の大きさは小さくなります。

穴の大きさと数字が反比例するので最初は混乱するかもしれません。


上の写真はf値がf1.8〜f22の単焦点レンズをそれぞれのf値に設定したものです。

一番穴が大きくなるf1.8(このレンズの開放f値と呼びます)からだんだん絞ってf値が大きくなると、穴も小さくなっていっていることが分かると思います。

f22にもなると針が通るくらいの大きさしかないですね。

ちなみにこの絞りは普段は開きっぱなしで、シャッターを切った瞬間だけ設定したf値まで絞られるのですが、カメラ本体にある「絞り込みボタン」を押せば絞った状態を確認することもできます。


絞り値(f値)と光の量の関係


絞りに関して覚えておきたいことの1つが絞り値と光の量の関係です。

下の図を見てみてください。

代表的な絞り値を上の段に配置していますが、f1.4からf2まで絞ると光の量が半分になります。
逆にf2からf1.4まで開いてあげると光の量は倍になります。

上の図で言うと目盛2つ分ずれると光の量が倍になったり半分になったりするということです。

光の量が倍(もしくは半分)になるステップを1段と表現します。
1段絞るとか1段開くとか言う使い方をしますね。

上の段が代表的なf値なので上の段の数値を覚えて、隣のf値まで絞れば光の量が半分になる(開けば倍になる)と覚えておくといいかもしれません。

どこまで絞れるか、どこまで開けるかはレンズによって違うので自分のレンズがどこまで設定できるのか知っておきましょう。

絞りでボケをコントロールしよう


記事の冒頭にも書きましたが、絞りを調整することで写真のボケ具合をコントロールすることができます。

そこでまずは撮影モードを「絞り優先モード」に設定して色々撮ってみましょう。
脱オート!カメラの撮影モードを変えて撮ってみよう

 

 




絞り優先モードは絞り値を自分で設定して、他の設定はカメラに任せることができるので絞りを理解する上ではとても良いと思います。

最初はISO感度もオートにして慣れてきたら自分で設定してみたりするといいかもしれません。


ではどうすればボケさせたり、全体にピントを合わせたり(パンフォーカスといいます)をコントロールできるのでしょうか?

簡単に言うと絞りを開けば開くほどピントを合わせた以外の周辺がボケやすくなり、絞れば絞るほど全体にピントがあった写真になります。

参考までに開放f値まで開いて撮った写真とf10まで絞って撮った写真を載せておきます。

f1.4の写真は背景が大きくボケてf10の写真は全体にピントが合ってるのが分かると思います。

f1.4まで開くと背景はすごくボケるんですが、背景の玉ボケが楕円形になっているのが分かりますか?

レンズにもよりますがf値開放付近だとこんな感じで光が屈折しますので、1段2段絞って撮った方が丸に近付いていきます。

まあこの辺は好みとかもあると思うので色々な絞りで撮ってみて自分の好きなボケ具合を見つけましょう。

絞って光芒(光条)を出してみよう


光芒(光条)を出したい時にも絞りをコントロールします。

簡単にいうと絞るほど光芒(光条)が出るようになります。

上の写真はf11で撮った写真ですが右側の街灯から放射状に光が出ているのが分かると思います。

絞りを変えていけばこの光芒(光条)も変化していきますので色々試してみましょう。

実は放射状に出ている光の筋の数は絞り羽の数に大きく起因していて、羽の枚数が奇数なのか偶数なのかによっても大きく変わります。

この辺はまた今度記事にしてみようかと思います。

まとめ

今回は絞りに関して書いてきましたのでまとめます。

絞りとは・・
光の量を調節するための機構で開いたり絞ったりすることが出来る。

f値という値で表され数字が小さいほど開いている状態で、数字が大きいほど絞っている状態。

・f1 f1.4 f2 f2.8 f4 f5.6 f8 f11 f16 f22 f32
 これが代表的な絞り値で1つ右にいけば光の量が半分(左にいけば倍)になる。

・絞りは開けるほど周辺がボケて、絞るほどに全体にピントが合うよう(パンフォーカス)になる。

・絞ると光芒(光条)が出る

上記のことを意識してどんどん写真を撮ってみましょう!