PR

ドローンに免許は必要?国家資格(一等・二等)がいる飛行と、資格なしで飛ばせる範囲

晴れた河川敷の芝生の上に、白く丸い本体と円いプロペラガードのついた小型ドローンが置かれ、奥に川と山並み、青空と白い雲が広がっているイメージ カメラ機材・レンタル
スポンサーリンク

こんにちは、ヨシヒコです。

僕は写真館で人を撮るのが仕事ですが、航空写真のように、空の上から見下ろす写真を撮れたらいいなと思ったことがあります。ただ、ドローンには資格などが必要だという話を聞いて、そのままになっていました。

同じように、「ドローンで空から撮ってみたいけど、免許がいるらしい」と止まっている方もいるのではないでしょうか? そこで、国土交通省などの公式情報で、ドローンの「免許」がどうなっているのかを調べてみました。

国が決めているのは「免許」ではなく、無人航空機操縦者技能証明という国家資格(一等・二等)です。ただし、国土交通省はこの資格について「無人航空機の飛行において必須事項ではありません」としています。

100g以上のドローンは機体の登録が必要です。そのうえで、人口集中地区の上空や夜間、目視外などの「特定飛行」をしないなら、国の許可・承認も国家資格もいりません。特定飛行をするときは、国の許可・承認を受けるのが基本で、国家資格はそれを楽にしたり、より難しい飛行をしたりするためのもの、ということですね。

この記事では、資格なしで飛ばせる範囲と、資格や許可がいる飛行、取り方と費用を整理します。僕はまだドローンを持っていないので、実際に飛ばした体験ではなく、調べて分かったことのまとめです。

スポンサーリンク

ドローンの「免許」とは?国家資格は一等と二等

ドローンの「免許」と呼ばれているのは、国の無人航空機操縦者技能証明のことです。無人航空機を飛ばすのに必要な知識と能力があることを、国が証明する資格制度です。

  • 一等無人航空機操縦士:人がいる場所の上空(第三者の上空)を飛ばす飛行に必要な資格。有人地帯で補助者なしに目視外で飛ばす「レベル4飛行」も、ここに含まれます
  • 二等無人航空機操縦士:飛ばす経路の下に人が立ち入らないようにしたうえで行う飛行(第三者の上空を飛ばさない飛行)向けの資格

どちらも、最初は「昼間・目視内・25kg未満の機体」に限った資格になります。夜間や目視外で飛ばしたいときは、その限定を外すための試験(または講習)を受けます。

以前は、民間の団体が出している技能認証(民間資格)を持っていると、国への飛行許可・承認の申請で手続きの一部を省ける運用がありました。この運用は2025年12月18日に廃止されています。いま申請の手続きを省けるのは、国家資格や、国の認証を受けた機体によるものです。

資格なしで飛ばせる範囲と、許可・承認がいる飛行

ドローンを飛ばすときに何が必要かは、機体の重さと、どこで・どう飛ばすかで変わります。

ドローンを飛ばすときに必要なものの流れ図。機体が100g以上なら、機体の登録(有効期間3年)とリモートIDが必要。100g未満は航空法の無人航空機の対象外。次に特定飛行(空港の周辺、150m以上、人口集中地区、緊急用務空域、夜間、目視外、人や物から30m未満、イベント上空など)に当たるかどうか。当たらなければ許可・承認も国家資格もいらない。当たれば国の許可・承認が必要で、二等以上の国家資格と認証を受けた機体なら省ける飛行もある。第三者の上空を飛ばすレベル4などは、一等の国家資格、第一種機体認証、許可・承認が必要

100g未満と100g以上で違う

航空法の「無人航空機」として登録やルールの対象になるのは、重さ100g以上の機体です(2022年6月20日から)。100g未満の小さなドローンは、この対象から外れます。

ただし100g未満でも、空港の周辺や高い高度で飛ばすときは別の規制がかかることがあります。どこでも自由に飛ばしていい、ということではありません。

100g以上なら、まず機体の登録

100g以上のドローンを屋外で飛ばすには、機体の登録が必要です。

  • 登録の有効期間は3年
  • 登録記号を機体に表示する
  • 機体の情報を電波で発信するリモートID機能を搭載する(一部、搭載しなくてよい場合があります)

登録の手数料は申請の方法や本人確認の方法で変わり、たとえばオンライン申請でマイナンバーカードを使う場合は、1機目が900円です(2026年10月22日に確認)。

「特定飛行」をしないなら、許可・承認も資格もいらない

国の許可・承認が必要になる飛行を「特定飛行」といいます。次のどれかに当たる飛行です。

分け方 特定飛行に当たるもの
飛ばす場所 空港などの周辺/地表や水面から150m以上の高さ/人口集中地区の上空/緊急用務空域
飛ばし方 夜間の飛行/目視外の飛行(目で直接見ないで飛ばす)/人や物から30m未満での飛行/イベント会場の上空/危険物の輸送/物の投下

これらに当たらない飛行(カテゴリーⅠ)は、国の許可・承認の手続きがいらず、国家資格もいりません。

たとえば、人口集中地区ではない広い場所で、昼間に、ドローンを目で見ながら、人や建物から30m以上離して飛ばすなら、登録さえしてあれば資格なしで飛ばせる、ということです。

ただし、どこで飛ばす場合でも守るルールはあります。お酒を飲んだ状態で飛ばさない、飛ばす前に機体や周りを確かめる、ほかの航空機や人に迷惑をかける飛ばし方をしない、などです。また、航空法以外にも、ほかの法律や条例、土地の持ち主・管理者のルールで飛ばせない場所もあります。

特定飛行をするなら、国の許可・承認が必要

特定飛行をするときは、基本的に国の許可・承認を受ける必要があります。国土交通省のページでは、許可・承認を受けずに飛ばした場合などは、拘禁刑や罰金の対象になると案内されています。

家の近所で飛ばしたいと思っても、その場所が人口集中地区に入っていれば特定飛行になります。人口集中地区や空港の周辺の範囲は、国土交通省のページから地図で確かめられるので、飛ばす前に見ておきましょう。

スポンサーリンク

国家資格があると何が変わる?

国家資格を持っていると、特定飛行の一部で許可・承認が不要になります。ただし、資格だけでは足りず、次の条件がそろったときに限られます。

  • 二等以上の国家資格を持っている
  • 国の認証を受けた機体(機体認証)を使う
  • 機体の重さが25kg未満
  • 飛ばす経路の下に人が立ち入らないようにする(立入管理措置)
  • 飛行マニュアルを作るなど、安全のための対策をとる
  • 飛行が「人口集中地区の上空・夜間・目視外・人や物から30m未満」のどれか(夜間・目視外は、資格の限定を外しておく必要があります)

空港の周辺、150m以上の高さ、イベント会場の上空、危険物の輸送、物の投下、25kg以上の機体は、資格や機体認証があっても、個別に許可・承認が必要です。

そして、人がいる場所の上空を飛ばす飛行(レベル4飛行を含むカテゴリーⅢ)は、一等の国家資格を持つ人が、第一種機体認証を受けた機体を飛ばし、さらに国の許可・承認を受けた場合に限られます。

趣味で空からの写真を撮りたいくらいなら、まずは特定飛行に当たらない場所と飛ばし方を選ぶのが、いちばんの近道だと思います。

国家資格の取り方と費用

国家資格は、次の流れで取ります。

  1. 国の申請システムで「技能証明申請者番号」を取る
  2. 登録講習機関(国に登録されたドローンスクール)で講習を受ける、または指定試験機関(一般財団法人 日本海事協会)の試験を直接受ける
  3. 学科試験・実地試験・身体検査に合格したら、国に技能証明書の交付を申請する

登録講習機関で講習を修了すると、実地試験が免除されます。学科試験は指定試験機関で受けます。受けられるのは16歳以上です。

資格の有効期間は3年で、更新するには、有効期間が切れる日の6か月前から1か月前までに申請が必要です。

国が決めている手数料

試験の手数料は、国が決めた額です(2026年10月22日に指定試験機関のページで確認。マルチローターの場合)。

項目 一等 二等
学科試験 9,900円 8,800円
実地試験(昼間・目視内・25kg未満) 22,200円 20,400円
身体検査 書類で受ける場合5,200円、会場で受ける場合19,900円
技能証明書の交付手数料(新規) 3,000円(一等は別に登録免許税3,000円)

登録講習機関(ドローンスクール)の講習費用は国が決めているものではなく、機関ごとに違います。国土交通省も「各機関にお問い合わせください」としています。スクールに通う場合は、上の手数料とは別に講習費用がかかるので、受ける前に各機関で確かめましょう。

無線の資格がいる場合もある

ドローンの操縦や映像の送信には電波を使います。一般的なドローンで使われる2.4GHz帯のWi-Fiなど(技適マークのある機器)なら、無線の資格も無線局の免許もいりません。

一方で、ゴーグルをつけて操縦するFPVドローンなどで5GHz帯を趣味で使う場合は、アマチュア無線技士の資格とアマチュア無線局の免許が必要です。仕事で5.7GHz帯などの映像伝送を使う場合は、第三級陸上特殊無線技士以上の資格と無線局の免許が必要になります。使う機体がどの電波を使うかは、買う前に確かめておきましょう。

まとめ

  • ドローンの「免許」は、国家資格の無人航空機操縦者技能証明(一等・二等)。ただし国土交通省は「飛行において必須事項ではない」としている
  • 100g以上の機体は、登録(有効期間3年)とリモートIDが必要
  • 人口集中地区の上空・夜間・目視外・人や物から30m未満などの「特定飛行」をしないなら、国の許可・承認も資格もいらない
  • 特定飛行をするなら、国の許可・承認が基本。二等以上の資格と機体認証がそろえば、一部の飛行で許可・承認を省ける
  • 人がいる場所の上空を飛ばすレベル4飛行などは、一等の資格+第一種機体認証+許可・承認
  • 民間資格で申請の手続きを省ける運用は、2025年12月18日に廃止された
  • 試験の手数料は国が決めている(学科8,800円〜、実地20,400円〜など)。スクールの講習費用は機関ごとに違う
  • FPVなどで5GHz帯を使うなら、無線の資格も必要

空から撮りたいなら、まず「どこで、どう飛ばしたいか」を決めて、それが特定飛行に当たるかを確かめるところから始めるのがいいと思います。空撮でどれくらいの範囲が写るかは、レンズの画角にも関係します。画角の考え方は焦点距離とは?で書いています。

出典・確認情報

2026年10月22日に、次の公式情報を確認しました。制度は改正されることがあるので、飛ばす前には最新の情報を確かめてください。

僕はドローンを持っておらず、飛ばした経験はありません。この記事は公式情報をもとにまとめたものです。上空からの写真を撮れたらと思ったことがある、というのは僕自身のことです。

コメント