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こんにちは、ヨシヒコです。
ライブの写真や犬・猫の写真で、まわりがぐるっと丸く曲がった、迫力のある写真を見たことはありませんか? あれは「魚眼レンズ」で撮った写真です。
魚眼レンズは、180度前後をまとめて写せる超広角レンズです。ふつうのレンズはまっすぐな線をまっすぐ写そうとしますが、魚眼レンズはそれをしないので、画面の端ほど線が丸く曲がります。迫力や面白さを出したいときに向いていて、建物をまっすぐ撮りたいときや、人の顔のアップには向きません。
僕は普段魚眼レンズを使うことはなく、写真館の撮影でも使う場面はありません。そのため、この記事では作例の写真ではなく図を使って、写り方、広角レンズとの違い、円周魚眼と対角線魚眼、使いどころをまとめます。
魚眼レンズとは
魚眼レンズは、画角(写る範囲の角度)が180度前後ある超広角レンズのことです。キヤノンの用語解説によると、魚が水の中から外を見上げると景色が丸く見えることから、この名前が付いたそうです。
ただ、どの魚眼レンズでも必ず180度写るわけではありません。同じレンズでも、カメラのセンサーの大きさによって写る範囲が変わります。センサーの大きさについてはフルサイズとAPS-Cの違いで書いています。
広角レンズとの違い
広角レンズも広い範囲を写すレンズですが、魚眼レンズとは写し方が違います。

ふつうのレンズ(広角レンズも含む)は、まっすぐな線がまっすぐ写るように作られています。この写し方のままで写る範囲を広げていくと、画面の端に写るものほど横に引き伸ばされていき、180度に近づくほど引き伸ばしが限りなく大きくなります。つまり、線をまっすぐ保ったままでは、180度は写せないということですね。
魚眼レンズは、線をまっすぐ保つことをあきらめて、端に行くほど線を丸く曲げることで、180度前後を1枚に収めています。上の図のように、画面の真ん中を通る線はまっすぐのままで、端に行くほど曲がり方が大きくなります。

スマホにも「超広角」のカメラがありますが、たとえばiPhone 17の超広角カメラの視野角は120°(Appleの表記)で、魚眼レンズの180度には届きません。スマホの超広角で撮っても、魚眼ほど丸くは曲がらないということです。焦点距離と写る範囲の関係は焦点距離とはで詳しく書いています。
円周魚眼と対角線魚眼
魚眼レンズには、写真全体が丸く写る「円周魚眼」と、四角い写真になる「対角線魚眼」があります。

- 円周魚眼(全周魚眼):レンズが写す丸い像が、写真の枠の中にすっぽり収まります。写真は丸く写り、まわりは黒くなります。円の端から端まで180度です
- 対角線魚眼:丸い像が写真の枠より大きく、写真は四角になります。写真の対角線の端から端で180度です。「魚眼レンズで撮った写真」として見かけることが多いのは、こちらかなと思います
どちらになるかは、レンズとセンサーの組み合わせで決まります。たとえば、ソニーが2026年10月に発売した「FE 8-14mm F3.5 Fisheye G」は、フルサイズのカメラで使うと、8mm側で円周魚眼、14mm側で対角線魚眼になります。ニコンの「AF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E ED」も、1本で両方を撮り分けられるズームです。
魚眼レンズが向いている場面・向かない場面
魚眼レンズは、とても広く写ることと、近くのものほど大きく写る(遠近感が強い)ことが特徴です。キヤノンの用語解説では、被写体にかなり近くまで寄れることも挙げられています。
向いている場面
- 狭い部屋や車の中など、ふつうのレンズでは入りきらない場所の全体
- 空と地面を一緒に入れた、広がりのある風景
- 犬や猫、花などにぐっと寄って、背景も大きく入れた写真(鼻先が大きく写る、ユーモラスな写真になります)
- ライブやスポーツ、スケートボードなど、迫力を出したい写真
- 星空など、空をできるだけ広く入れたい写真
向かない場面
- 建物や部屋を、まっすぐな形のまま記録したいとき(柱や壁の線が曲がります)
- 人の顔のアップ(顔の真ん中が大きく、まわりが引き伸ばされた顔になります)
- 記念写真や証明写真のように、人の形を自然に残したい写真
魚眼らしい写真は印象に残りますが、何枚も続くと見る側は少し疲れます。「ここぞ」という1枚に使うレンズと考えておくといいかなと思います。
魚眼レンズで撮るときのコツ
被写体に寄る
魚眼レンズは写る範囲が広いので、離れて撮ると、主役が小さくなって何を撮ったのか分かりにくくなります。GOOPASSの撮り方の記事でも、被写体に寄ることがすすめられています。主役にぐっと近づいて、背景は広く入れる、という撮り方が魚眼らしさを出しやすいです。
まっすぐ写したい線は真ん中に通す
図で見たとおり、画面の真ん中を通る線は、魚眼でもまっすぐ写ります。水平線や地平線を曲げたくないときは画面の真ん中に、逆に丸く曲げて見せたいときは画面の上や下の端に置いてみましょう。
自分の足や指が写り込まないようにする
180度近く写るので、カメラを持つ手の指や自分の足、三脚の脚、まわりの人が、思いがけず写真の端に入ることがあります。シャッターを押す前に、画面の四隅まで見ておくと安心です。
試してみるなら:レンタル・スマホ用レンズ・アプリ
魚眼レンズは、毎日使うレンズというより「たまに使うと楽しいレンズ」です。いきなり買う前に、まず試してみるのも一つの方法です。
カメラ用の魚眼レンズを借りる
一眼レフやミラーレスを持っているなら、レンタルで試せます。カメラ・レンズのレンタルサービスGOOPASSでは、「Fisheye」で探すと、ソニー・ニコン・キヤノン・シグマ・パナソニック・OM SYSTEMの魚眼レンズやVR撮影用のセットが16件出てきました(2026年11月5日確認。在庫は時期によって変わります)。1泊2日や2泊3日のプランと月額のプランがあります。
借りるときは、自分のカメラのマウント(レンズの取り付け口)に合うものかを確かめてください。同じ機種名でも、マウントごとに別の商品になっています。
ほかのレンタルサービスとの違いは、カメラレンタルの比較でまとめています。
スマホ用のクリップ式レンズ
スマホのカメラの上にはさんで付ける、クリップ式の魚眼レンズも売られています。スマホのレンズの前に別のレンズを足して、写る範囲を広げる仕組みです。手軽に試せる反面、画質や写る範囲は製品によって違います。
アプリの魚眼加工
スマホのアプリには、撮った写真を魚眼のように丸く曲げる加工もあります。ただ、これは撮った写真を曲げているだけなので、写る範囲は広がりません。魚眼レンズのように「180度を1枚に収める」ことはできない、ということですね。雰囲気を楽しむなら十分ですが、広く写したいなら、レンズを使う必要があります。
まとめ
- 魚眼レンズは、180度前後をまとめて写せる超広角レンズ。画面の端ほど線が丸く曲がる
- ふつうのレンズは線をまっすぐ写すぶん、180度は写せない。スマホの超広角(iPhone 17は120°)も魚眼ほど広くはない
- 写真が丸くなる「円周魚眼」と、四角い写真になる「対角線魚眼」がある。どちらになるかはレンズとセンサーの組み合わせで決まる
- 向いているのは、狭い場所の全体、広い空、寄って撮る動物や花、迫力を出したい写真。建物をまっすぐ写したいときや人の顔のアップには向かない
- 撮るときは被写体に寄る、まっすぐ写したい線は真ん中に、四隅の写り込みに気をつける
- 買う前に、レンタルやスマホ用のクリップ式レンズで試せる
魚眼レンズは、ふつうのレンズでは撮れない写真が撮れる、遊び心のあるレンズです。気になったら、まずは借りて試してみましょう。この記事が、魚眼レンズを知るきっかけになれば嬉しいです。
出典・確認情報
2026年10月30日に、次の公式情報を確認しました(GOOPASSの商品一覧は2026年11月5日に再確認)。レンタルの在庫や料金は変わることがあります。
- 魚眼レンズ(キヤノン 用語解説)
- FE 8-14mm F3.5 Fisheye G の発表(ソニー プレスリリース、2026年9月8日)
- AF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E ED(ニコン)
- iPhone 17 技術仕様(Apple)
- 魚眼レンズは寄っても楽しい!(GOOPASS フォトレシピ)
図は自作の模式図です。格子の図は、魚眼レンズの写し方の一つ(等距離射影)で計算して描いたもので、実際の写り方はレンズによって少しずつ違います。

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